服薬介助のポイント

加齢により免疫力が下がると、病気にかかりやすくなってしまう。そのため、高齢者は色々な病気を患っていることが多く、人によっては毎日数十錠の服薬が必要な場合もあるようだ。しかし、認知症患者の場合は、薬を管理したり、用法や用量を守って薬を飲んだりすることは、容易ではない。したがって、介護職が薬の飲み忘れや誤薬がないように介助を行うことになる。

薬は飲む量を間違えると深刻な事故に繋がってしまう恐れがあるので、服薬介助の際には、いつ飲む薬で、どんな効果があるのか、そしてどれくらいの量を飲むのかなどを、しっかりと確認しなければならない。また、認知症患者は、薬を口の中に入れても、それを確実に飲み込むとは限らないので、介護職は最後まで飲みこめたかどうかをチェックすることも重要だ。

それから、薬は副作用を伴うことがあるので、初めて飲むことになる薬があれば、服用した後に変化がないか、しっかりと観察をしなければならない。その日の様子や変化などを介護日誌記しておき、異常があった場合はかかりつけ医や専門医に相談するようにしよう。介護職は医療の知識やスキルがないため、自己判断は危険だ。利用者の体調の変化が薬によるものかどうか判断できない場合でも、迅速に医師の判断を仰ぐようにしてほしい。そうすることで、副作用が出たときでもスムーズに対応ができるだろう。慣れるまでは気をつけなければならないことがたくさんあるかもしれないが、質の高い介護には服薬介助も欠かせないため、ぜひコツをマスターして率先して取り組んでほしい。